ピルについての賛否両論
ピルとのつきあい方(表紙)
ネガティブオピニオンの重要性/
ピルは健康な体を異常な状態にする/
ピルに含まれるエチニールエストラジオールもDESと同様の合成エストロゲンである/
ピルは環境ホルモンであり生殖器奇形を生じさせる/
ピルは重篤な副作用をともなう/
ピルは確実な避妊法ではない/
妊娠中絶を減少させない/
ピルは女性を解放するどころか傷つけ束縛する/
ピルの真実は報道されていない/

ピル−男性に知ってほしいこと(別ページ)


 
ネガティブオピニオンの重要性
 「ピルとのつきあい方」は、ピルを服用する際の不安を取り除く情報、ピルを使っていく上ですぐに役立つ情報を提供することを方針としてきました。ピルの是非や医学上決着のついていない学説上の問題を議論することは、「ピルとのつきあい方」の趣旨ではありません。
 「ピルとのつきあい方」は、多くの女性にピルのよさを知っていただき、役立ててほしいと願っています。しかし、だからといってピルの良い点だけを強調するつもりもありません。ピルには欠点もあります。ピルは万能薬ではありませんし、誰にも適しているとは思いません。ピルのメリット・デメリットの一面に偏して情報提供することには、問題があろうと考えています。「ピルとのつきあい方」では、副作用などの問題もしっかり情報提供しているつもりです。バラ色のピル情報は、ピルに対する幻滅ひいては不信を生むかもしれないと考えるからです。
 ピルに対してネガティブな考えのあることも私は承知しています。ピルについてのネガティブな意見は一面の真実を含むものであり、ピルをよりよく知っていく上で貴重な情報だと考えています。物事はマイナスの側面をクリアすることで進歩していきます。ピルの副作用への警鐘が、副作用を減少させていくということもあろうかと思います。このような考えから、ピルに反対する御意見を表明しているサイトへもリンクを設けてきました。
正確な情報の重要性
 上に書いたようにピルについてのネガティブオピニオンは、重要だと考えています。インターネットは自由な交流の場であり、基本的にはどのような意見表明も許されてしかるべきだと考えています。
 しかし、どのような御意見も正確な事実に立脚したものでなければなりません。事実に立脚しないオピニオンは、単なるデマ宣伝に過ぎないからです。
 宗教的信条やさまざまな利害からピルに対して否定的なお考えをお持ちの方もいらっしゃいます。それぞれのお立場について、私はそれを尊重したいと思います。ピルに反対という結論について、どうこういうつもりはありません。しかし、反対という結論を導くために誤った情報を伝えることについては、問題があると考えます。ピル否定の言説により、多くの女性が不安に苛まれているという現実は看過できません。結論の如何は問題ではありませんが、提供される情報は正確でなくてはならないと思います。
ピル情報提供の意図と結果
 意見はさまざまであり得ても、事実はさまざまであり得ません。「両論併記」を得意とする日本のマスコミは、「両論併記」のつもりで誤った事実を伝えてしまうことがあります。これはマスコミに限ったことではありません。「ピル推進派、ピル反対派、その両者からの情報を得たい、知りたい、という気持ちになれば」との思いから、ある方がピルについての情報提供を行っていました。しかし、結果的には、多くの誤った情報を伝えることになりました。事実(情報)の吟味が不十分であったために、主観的意図とは異なる結果を招いたといえるでしょう。
事実(情報)の検証
 その方は誤った情報提供をしてきたことに気づかれ、反省なさっています。誤った情報提供は、意図的に流されている情報を鵜呑みにしてしまったことから生じました。しかし、一年以上にわたって誤った「情報」を提供してきた事実は消えません。私はその方を責めるつもりは全くありません。ただ、掲載されてきた「情報」について、事実に基づく検証は行われるべきだと思います。このことは、本来ご自身がご自身で行うべきことです。しかし、諸般のいきさつもあり了解を得て、「ピルとのつきあい方」に「検証」を掲載することと致しました。
 誤りを認めることは辛いことです。しかし、真実のために勇気をもってこのことを決断して下さったことに感謝し敬意を表します。
なお、もとのページにあった記述の引用はこの色で示します。

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ピルは健康な体を異常な状態にする
ピルって薬?「そりゃ、薬でしょ」という気がするが、、、
薬には全て副作用がある。
しかし、病気を治療するために最小限使用され、健康が回復したら、
直ちに止められるものである。
治療効果に対し副作用が強すぎれば使われる事はない。
ピルは病者ではなく、完全に健康な女性に投与され、
その作用は健康を維持するため神秘的なまでに巧妙に制御されている女性の
ホルモンサイクルを破壊し、その結果として排卵が止まったり、子宮内膜を変質させてしまうのである。
脳中枢の視床下部や、脳下垂体に作用するため全身の臓器に影響があり、
排卵抑制作用はその一部にすぎないのである。
ピルは健康な体を異常な状態にすることを目的とした物質である。
他に同様の物質としては覚醒剤、麻薬などがこれに該当する。
ピルは決して薬ではない。

 ピルの服用で、ホルモンバランスは排卵後の高温期や妊娠中の状態になります。この状態は決して異常な状態ではなく、妊娠可能な女性が常に経験している状態です。一方、覚醒剤や麻薬は人工的な脳刺激物質なので、禁断症状や常習性が現れます。ピルに禁断症状などがないのは、麻薬などと違い身体を異常な状態にする物質でないことを示しています。
 ピルは視床下部・脳下垂体・子宮・乳房に直接作用し、卵巣に間接的に作用します。人間の身体は臓器相互の間で有機的な関連作用が働いています。したがって、さらに間接的に作用が他の臓器に及んでいくということは事実です。しかし、それはピルに限ったことではなく、人間の身体の仕組みというのはそういうものなのです。問題はそれが不自然な作用で悪影響を与えるものかどうかということです。排卵後の女性の体の中では、黄体ホルモンが分泌され視床下部・脳下垂体に作用しています。このことも全身の臓器に影響を与えるといえば、その通りです。しかし、それは異常な状態ではなく、まさに正常な状態なのです。

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ピルに含まれるエチニールエストラジオールもDESと同様の合成エストロゲンである
環境ホルモンは、生殖系を直撃し、精子の減少、早産、流産、子宮内膜症、不妊などの可能性が
指摘されています。ご存知のかたもいると思います。
人類の環境ホルモン被害の第一号と言われているのは、合成エストロゲンDES。
  (流産防止のため600万人の女性に投与され、DESを服用した母親から生れてきた
   思春期を過ぎた若い女性に普通なら滅多に発生しない膣癌が多発した大きな悲劇)
ピルに含まれるエチニールエストラジオールもDESと同様の合成エストロゲンである。

 DES(Diethylstilbestrol)は1938年に開発された薬品です。DESはエストロゲンと同様の効果があるため、1970年頃まで流産防止剤などとして使われてきました。DESに発ガン性のあることが知られるようになったのは30年も前のことです。DESの発ガン性については、多くの研究がなされており周知の事実です参照国立医薬品食品衛生研究所の当該ページ
 問題はDESの発ガン性ではなく、低用量ピルに発ガン性があるかどうかです。低用量ピルには、エチニールエストラジオールが使われています。エチニールエストラジオールとDESのどちらも合成エストロゲンであるから危険であるということになるのでしょうか。
 人間の体内にあるホルモンの出発点は、コレステロールです。コレステロールが形を変えてさまざまなホルモンになっていきます。様々に形を変えるのですが、天然のホルモンは共通の分子構造を持っています。天然のホルモンが持っている共通の分子構造をステロイド骨格といいます。エチニールエストラジオールもステロイド骨格をもっており、基本的には天然のホルモンと同じものです。天然のホルモンを腸で吸収されるように加工したものといってよいでしょう。したがって、生体が産出する卵胞ホルモンとは異なる特異な発ガン性を示すことはあり得ません。  
 一方、DESはステロイド骨格のカケラも持っていない物質です。DESに発ガン性があるからエチニールエストラジオールにも発ガン性があるというのは、とんでもない言いがかりです。
 かつてチクロ(サイクラミン酸ナトリウム)やズルチンといった物質が人工甘味料として使われていました。これらの物質には発ガン性があるため今は使われていません。チクロやズルチンは砂糖と同様に甘みがあります。甘みがあるから砂糖と同じかといえば、これらの物質は砂糖とは全く異なる物質です。エチニールエストラジオールとDESのどちらにも卵胞ホルモン作用があるから、どちらも発ガン性があるという理屈が成り立たないことは、高校化学程度のレベルで十分理解できることです。

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ピルは環境ホルモンであり生殖器奇形を生じさせる
1995年の米国の産婦人科雑誌に妊娠18ヵ月前から妊娠6ヵ月まで低用量ピルを服用した母親
から、男性の遺伝子を持ちながら女性の生殖器を備えた子どもが生まれたケースが報告されており
ほかにも、モーニングアフターピルを6錠服用したが出産したケースで同様のケースが報告されている。
今、環境ホルモンで、問題としている量は超微量であり、
ピル1錠には、その量の桁違いの大量が含まれている。
(今一番少ないといわれている低用量ピルでさえ、、そうなんですから
 低用量ピルが安全という話にはならないわけだ。)

 内分泌撹乱化学物質を俗に環境ホルモンと言っています。ホルモンそのものであるピルの成分を内分泌攪乱化学物質と見なすこと自体に当然疑義があります。人間を含む動物は尿とともに多量のホルモンを毎日排出しています。しかし、これを環境ホルモンとは言いません。したがって、環境庁が示した内分泌かく乱作用が疑われる化学物質リストの中にもホルモン製剤は含まれていません。
 内分泌撹乱化学物質の定義を変えれば、ピルは内分泌撹乱化学物質(環境ホルモン)と見なしうるのでしょうか。胎児の性決定に影響を与える物質を環境ホルモンと仮に定義したとします。ピルは果たして胎児の性決定に影響を与えるのでしょうか。
妊娠中にピルを服用した女性から生殖器異常を示す子供が産まれたとしても、直ちにそれをピルの影響と見ることはできません。なぜなら、同様の異常を持った子供は一定の比率で常に産まれているからです。ピルを服用していた女性で、生殖器異常児の出生比率が高いというデータが示される必要があります。この問題について、「経口避妊薬(OC)の安全性についてのとりまとめ資料」は内外の文献評価を行い以下のように結論づけています。

新生女児の性器の男性化
 女児の男性化については、1960年の報告では妊娠中に10〜40mg/日のホルモン剤投与を受けた女性に新生女児の男性化が認められたとあるが、以後OCのホルモン含量は劇的に低下された。このため「妊娠初期に1mg以下のプロゲストーゲンを含むOCを服用した女性で,新生女児の外性器の男性化が認められたという新しい報告はほとんどない。」と結論されている(Huggins,GRら:Fertility & Sterility 54,559-573, 1990)。
新生男児の性器の女性化
  米国では過去の添付文書には男児の泌尿生殖管の異常(性器の女性化)の記載が見られていたが(「Norinyl」1986年版米国添付文書)、1988年以降の米国経口避妊薬添付文書ガイダンスでは「妊娠前にOCを服用していた女性における先天性異常児出産の危険性増大は認められていない」との内容に変更されている。(Corfman, PAら:Contraception 37, 433-455, 1988)

 つまり、ピルの服用により性器異常を持った子供の出生が増加するという証拠は何もないのです。
 では、自然界の動物の生殖器官に影響を与えることはあるのでしょうか。
 ピルは環境ホルモンであると主張されている方は、ピルが生態系に悪影響を与えている事例を示す責任があります。ところが、ピルが環境ホルモンとして作用する恐れがあるという「事実」は、全くといってよいほど示されていません。唯一挙げられている事例は、イギリスのとある汚水処理場の排水中で飼育していたニジマスやコイに雌の卵黄形成を促すビテロジェニンの血漿中濃度の顕著な増加がみられたという報告です。この事例について、常識的な考えからすれば、ピルとの因果関係を推測するのは困難でしょう。汚水処理場の水の中にはさまざまな化学物質が含まれています。ニジマスの異常をピルと結びつけてピルを環境ホルモン扱いするのは、非科学的な見方といわねばなりません。つまり、自然界でピルが環境ホルモンとして作用しているという確たる事例を1つも示すことなく環境ホルモン説が唱えられているのです。
 ピルを環境ホルモンに仕立て上げたい方がある実験を行いました。低量の合成卵胞ホルモンで魚のビテロジェニンの血漿中濃度上昇がみられたという実験報告があります。この実験が、雄の雌化を実証するものでないことはコメントするまでもありません。

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ピルは重篤な副作用をともなう
ピルの副作用で何が恐いのか?低用量ピルは副作用は少ないのでは、、、、
ピルの副作用で何が恐いのか?
ピルの副作用はいろいろありますが、
それに関しては、それが知りたいピルの事のところで
紹介しております。これに関しては助産婦の私たちも普通に雑誌などで、
知識を得る事は容易です。
(1)血栓症
  悩血栓・心臓発作・肺栓塞など、
   1994年のオランダの調査ではピル服用者の危険度は非服用者の4倍である。
   喫煙や35才以上の場合は危険度がさらに大巾に上昇する。プロゲストーゲンが第2世代のものより
   新しい第3世代のもののほうがより危険度が高まっていることが確認されている。
   血栓症は服用期間の長短に関係なく突然起こる。(ロシアンルーレット)
(2)若年女性の乳癌
  ピル服用開始後10年以上経過して発生する。
    スウェーデンの調査
   閉経期前の乳癌患者の平均年齢
   ピル非服用者46、3才、
   20才前からの服用者36、5才、
   20ー24才で服用を開始したものは41、5才、
   25才以上で45、9才
    オランダの調査
   36才前の乳癌発生者は
   4年以上ピル服用者はそれ以下の者の2倍のリスクがある。
   低用量ピルの服用者の方が高用量ピル服用者よりリスクが高かった。
    アメリカの調査
   25ー34才の乳がん発生者は
   1年以上ピルを服用していた者は1年未満のものより1、7倍多い。
* 国別人口10万あたりの死亡率で、女性の乳癌と肺炎および喘息の *
2者を比べた資料をあわせてご覧ください。
(3)脾臓腫瘍
  普通若年者には見られない脾臓腫瘍が
  15才ー40才の若年者で4年以上ピルを服用した者ものに多発している。
(4)すぐに現われる一般的副作用
  偏頭痛、強いうつ状態又はイライラ感、性欲減退、水分のうっ滞、嘔吐、膣炎、眼球角膜のカーブ変化

(1)血栓症について
 ピルに副作用があるのは事実です。そのため、実に莫大なデータを駆使した調査が繰り返し行われてきました。私たちは、それらの調査研究を冷静に見つめる必要があると思います。
 血栓症はピル服用にともなう最大の副作用です。ピル服用によって血栓症がどの程度増加するのかという点について、確かに4倍という報告もありました。現在では3.5倍程度と考えられています。
 血栓症はピル非服用者では、1万人に0.5人程度です。ピルを飲んでいない方で血栓症を気にしている方はまずいないでしょう。でも、実はもっと多いかもしれないのです。血栓症はさしたる自覚症状もないまま、自然に消滅するケースがかなりあります。ピルを飲んでいない人では、このような血栓症は見逃されてしまいます。ピル非服用者では見逃されてしまう血栓症が、ピル服用者では発見されるケースも多いでしょう。それでも1万人にせいぜい2人です。入院が必要なほどの血栓症患者はその内の一部です。入院が必要な患者の内、血栓症が原因で死亡する方は4.2%程度です。ピルを服用し、血栓症になり、入院し、死亡するケースは本当にごく稀にしかありません。妊娠中には少なく見積もっても1万人中5人程度の方に血栓症が現れます。ピルの服用者より明らかに多い数字です。しかし、妊娠中に血栓症で死亡する方はほとんどいませんし、血栓症が恐いから妊娠したくないという方もいません。ピル服用により血栓症のリスクは高まりますが、それは決して大きなリスクといえない程度のレベルで起きることなのです。ちなみに、中用量ピルでは血栓症の発症率は8人程度です。日本では現実に中用量ピルが低用量ピルの代用として使われてきました。中用量ピルを使ってきた方が低用量ピルに切り替えるだけで、多くの女性の血栓症リスクを劇的に軽減することができました。低用量ピルに反対することは、中用量ピルによるハイリスクを押しつけることに他ならなかったのです。

 1990年代半ばに第3世代ピルの血栓症リスクが第2世代ピルと比べて2倍程度高いという報告がなされました。この報告では、第2世代ピルのリスクは、それまでの調査結果の1/2から1/3の低いリスクと算定されていました。それまでの調査結果と大きく異なっていたわけです。常識的に考えてもあり得ない結果であり、すぐさま調査方法の洗い直しが行われました。その結果、第3世代ピルがハイリスクであるという事実はないことが明らかになりました。
 第3世代ピルの血栓症リスクが高いとの報告に大喜びしたのが、低用量ピルに反対する方々でした。第3世代ピルは優れた特性を持っており、瞬く間に女性の圧倒的な支持を得ていました。第3世代ピルをパッシングすれば、ピル離れを起こすことができたわけです。第3世代ピルの血栓症リスクが決して高くないという報告が次々に出され定説となっても、ピルに反対する方々はそれらの報告を無視してひたすら第3世代ピルの血栓症ハイリスク説に固執しています。最もすぐれたピルを使わせないようにすることが、ピルの普及を阻止する戦術たり得たからではないでしょうか。

(2)若年女性の乳癌について
 乳ガンについてもピル服用者でリスクが増大することは事実です。
 ピル服用にともなう乳ガンの発生リスクについて、「経口避妊薬(OC)の安全性についてのとりまとめ」は以下のように結論づけていますが、ほぼ妥当なものといえるでしょう。
54の疫学調査から乳癌の症例群53,297例、対照群100,239例についての調査の結果、現在OC(「oral contraceptives」をいう。以下同じ。)を服用している女性はOCを服用したことがない女性と比較するとリスクは1.24倍であり、また、OC服用を中止してからのリスクは、中止後1〜4年で1.16倍、中止後5〜9年で1.07倍、中止後10年以降では1.01倍と減少すると報告している。
OC服用開始年齢別の乳癌発現リスクは、20歳未満で1.22倍、20〜24歳で1.04倍、25〜29歳で1.06倍、30〜34歳で1.06倍、35歳以上1.11倍であったが、傾向検定で有意差は認められなかった。
 ピルの服用者で乳ガンリスクが1.24倍高まるとします。これは実際にはどの程度の影響なのか考えてみましょう。乳ガンの発症は40歳代後半と60歳代の女性に集中しています。ピル服用年齢での乳ガン発生は少ないのですが、このことは問題にしないことにします。1992年の推定では日本の乳ガン患者数は、27000人です。90歳のおばあちゃんを含めてすべての女性がピルを服用したと仮定すると、6400人乳ガン患者が増えるという計算になります(27000×1.24−27000。実際にはあり得ない理論上の最大値)。これは1万人つき1人の割合で乳ガン患者の発生率が増加することを意味しています。この計算はあり得ない仮定の上に立っているので、この点を補正すればずっと小さな数字になります。ピルの服用が乳ガンの発生率に大きな影響を与えるものでないことは、ご理解いただけると思います。
 乳ガンの発生には、様々な要因が関係しています。特に食生活は大きな要因となっています。24カ国の乳ガン発生率を示し、日本の乳ガン発生率が低いのは日本がピルを解禁しなかったおかげであると示唆していますが、とんでもない暴論です。挙げられている数字では日本の乳ガン発生率は9.2人/10万人です。仮に日本のピル普及率が50パーセントになったとします。その時乳ガン発生率は最大で9.2×1.12=11.8人となります(1万人につき0.26人増加)。日本の乳ガン発生率が低いのは、ピルを解禁しなかったからではないのです。ピルの普及と乳ガン発生率の間に相関のないことは、ピル大国中国の乳ガン発生率を見ればすぐわかることです。
 日本では乳ガン発生率が上昇傾向にあります。これはピルの影響ではもちろんありません。乳製品や飲酒は乳ガンの増加に何倍も関係しています。「牛乳には乳ガンを増加させる副作用がある」という言い方はピル以上に成り立ちうるともいえますが、滑稽な議論といわねばなりません。

(3)脾臓腫瘍について
 どれくらいの頻度で脾臓腫瘍が「多発」しているのか示されていません。脾臓腫瘍が「多発している」という事実はないと承知していますが、情報の典拠を示してほしいと思います。

(4)すぐに現われる一般的副作用について
 女性には性周期があり、体内のホルモン環境は日々刻々変化しています。このホルモン環境の変化により、不快な症状を感じる女性も多くいます。つまり、abcd....xyzabc...と変化していくホルモン環境の中で、ある人はlmnの状態で不快感を感じ、またある人はxyzの状態で不快感を感じます。ピルによって新しいホルモン環境が作られるまでの間、不快感を感じるホルモン環境が一時的に作られることがあります。これが服用初期の副作用です。これはある人がlmnの状態で不快感を感じ、またある人がxyzの状態で不快感を感じるのと同じことです。違いは、ピルの服用で不快感を感じないホルモン環境が作られると、それを維持することができるということです。一時的に不快なホルモン環境が現出することがあるからピルの服用を避けるべきだ、という議論は成り立ちません。

 ピルに副作用があるという指摘は、間違いではありません。しかし、副作用の程度をことさら誇大にプロパガンダする事は、ピルについての正しい認識形成に寄与しないのではないでしょうか。誇張された副作用情報を読めば、ピルの服用により健康と生命が危険にさらされると感じるでしょう。では、実際にピル服用者の健康や生命はリスクを負っているのでしょうか。ピル服用者と非服用者の死亡率を比較してみると、差がないことがわかります。ピルには副作用があるのになぜ死亡率に差が出ないのかというと、ピルには副効果があるからです。ピルの服用である一定の疾病についてはリスクが高まります。しかし、子宮体ガンなど一定の疾患に対しては逆にリスクを低めます。プラスとマイナスの両側面があり、両者をあわせると差はないということになるのです(参照)。マイナスの側面だけ強調する情報提供が、意図的な情報であることを知ってほしいと思います。

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ピルは確実な避妊法ではない
ピルは確実に避妊できるの?100%ではないけどそれに近いと聞いているが、、、
答えはNO!

「ピルを正確に服用している場合でも排卵率は少なくても5%あると言われています。
しかし、服用時間がズレたり、飲み忘れたり、
抗生物質を服用した場合はさらに、上昇します。
ピル服用者の妊娠率は現在日本では0、1%と言われていますが
実際にはまったくありえない数字である。
実際的で信頼できる数字は30年以上の豊富な経験のある米国のデーターである。現在米国で販売されている全てのピルの箱の中に挿入されている
注意書きにはピルを服用していても妊娠する率は5%と記載されている。
(つい最近までは3%だったのが改められた)」

(注)ここは、米国 ポール。ウエツケンブロック(薬餌研究員)氏の資料から一部抜粋させていただきました。

Q、排卵は間違いなく抑制されますか?

いいえ。ピル使用者の性周期の2ー10%に排卵がみられます。
もし、世界中で6000万人の女性が低用量ピルを使用していると仮定
すると、各周期毎に120万ー600万の排卵があることになります。
これは突発排卵としてしられていることです。
プロゲスチン黄体ピルだと、この数字はもっと、高くなります。

Q、ピルの効果はありますか?

理論的にピルの効果は99%にもなりますが、
実際の効果はそれほどではありません。
ピル使用開始の年に、1、9%から18、1%の女性は
計画外の妊娠を経験するでしょう。
ピル使用中の思いもかけない妊娠にはいくつかの要因があります。
ピルとそれ以外の薬品との相互作用には
ピルの産児制限効果に必要とされるホルモンの血中濃度に干渉します。
薬品の相互作用は、普通使用されている「低用量ピル」の場合、
顕著であるかもしれません。
なぜなら、ホルモンの血中濃度のわずかな変化が、思ったより頻繁な
排卵、したがって計画妊娠につながり得るからです。
ピル使用にもかかわらず妊娠するのは、
時として、特に若年女子(15ー24才)の場合は動機の欠如のために、
服用規則を守らないからです。

<怒>へえー、そうなんだ!<怒>

ほぼ確実に避妊ができ、
女性が主導権を握れる避妊方法というのが
ピルだと思ってたけど。

 もっとも避妊効果の高い方法として、ピルの服用を選択した方が少なくありません。はたしてピルの避妊効果について疑う余地があるのでしょうか。
 「ピル服用者の妊娠率は現在日本では0、1%と言われていますが実際にはまったくありえない数字である。」と書かれています。この数字は、日本での臨床試験結果に基づいています。延べ4,514例の試験結果では、13例の妊娠例(0.29%)がありました。このうち、飲み忘れが確認されたものが9例、頻回の下痢などがあった例が4例でした。飲み忘れがなかったにもかかわらず妊娠したのは、4/4514ということになり0.1パーセントという数字が出てきています。実際にあり得ない数字ではなく、実際にあった数字です。海外の臨床試験でも同じような数字になっており、信頼できるものと考えられます。
 「現在米国で販売されている全てのピルの箱の中に挿入されている注意書きにはピルを服用していても妊娠する率は5%と記載されている。(つい最近までは3%だったのが改められた)」ということですが、これは事実でしょうか。実際の記述を見てみましょう参照
when taken correctly, have a failure rate of about 1% per year when used without missing any pills. The typical failure rate of large numbers of pill users is less than 5% per year when women who miss pills are included. 
 「正しく服用すれば、飲み忘れがないときには年におよそ1%の避妊失敗率となります。飲み忘れたケースを含めても、多くのピル服用者の典型的な失敗率は年に5%より少ない。」
 「妊娠する率は5%」とは書いていないのです。「5%より少ない」という書き方は、典拠になっているTrussell Jの著書が、ミニピルを含む全ピルについての数字しか示していないためです(参照)。5パーセントということは、ピルを服用している20人に1人は妊娠するということです。ほんとうにこれほどの比率で妊娠するのであれば、ピルを服用する人はほとんどいなくなるのではないでしょうか。
 日本の臨床試験では、典型的な服用による失敗率が0.29%でした。この数字は臨床試験という性格から低めであり、実際にはもう少し高くなると思われます。しかし、5%の人が妊娠するということは日本では絶対にあり得ないことです。
 ピルによる避妊失敗率を左右するものに、飲み忘れた際の対応があります。飲み忘れは誰にでもあることですが、飲み忘れた際に正しい対応をとれば妊娠のリスクは最小限にとどめることができます。ピルによる避妊失敗率のありもしない数字を書き立てるよりも、飲み忘れた際の正しい対応を啓発してほしいものです。

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妊娠中絶を減少させない
ピルが解禁になったら妊娠中絶は減りますか?当然減りそうだが、、、
ピル解禁後の中絶件数
 

米国の実例からもピルは未成年者に多様されるが未成年者は
経済的にも生活スタイルからも毎日服用したり、
同じ時間に服用する事は困難である。
ピルを普通に服用していても5%が妊娠するとされるが未成年者の
場合妊娠率ははるかに上回ると考えられる。
また、未成年者はほとんど未婚者のため、
妊娠した場合、中絶手術を受ける結果にになることが多い。
米国のデーターはそれを実証している。
  (米国における妊娠中絶件数 1975ー1992の資料より)
すなわち、ピル解禁前も後も毎年、ほぼ同じ中絶件数であり、
決して、中絶件数は減っていないのである。

 1975ー1992のアメリカの中絶数の推移から、ピルの中絶削減効果を論じることはできないと思います。
アメリカでは、この期間の間にピル使用者が急激に増えたわけではありません。
まして、全中絶数の統計から未成年者の中絶率の問題を論じることはできないはずです。
ドイツでは1988-1995の間に全中絶率はほぼ半減しました(42.9%の減少)。
中絶率は文化的・社会的・宗教的などさまざまな背景によっても規定されています。
この減少がピルの普及効果だけによるものでないことは事実です。
しかし、効果的な避妊法が普及すればするほど望まない妊娠が減少し、中絶も減ることは容易に想像できることです。
性と健康を考える女性専門家の会が作成した資料はこのことを裏付けています。効果的な避妊法が普及している国ほど予定外の妊娠や中絶率は低くなっています。
 未成年者の中絶減少にピルは効果がないという推測も当たっていません。
1995年のデータで、日本の未成年者の中絶率は61.9パーセントでした。
これに対して同年のドイツでは、24.6パーセントでした。
この違いも避妊法だけによるものではありません。
しかし、ドイツでは約75パーセントの未成年者が避妊法としてピルを選択しています。
ピルが未成年者の避妊法として普及するにつれて、未成年者の中絶率が下がるのは各国で見られた現象です。

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ピルは女性を解放するどころか傷つけ束縛する
ピルは女性解放になりますか?そんな気もするが、、、、
ピルと女性解放

ピルは女性を解放するどころか傷つけ束縛するものである。
女性だけが一方的に重篤な副作用を被る事になる。
毎日正確に同じ時間に服用しなければならないという実際にはほとんど不可能なほどのわずらわしさに、女性だけが何年も縛られなければならない。
3ヵ月に一度も忘れることなく産婦人科に自費で健診を女性だけが受けなければならない。
米国で実証されているように服用していても5%が妊娠するが、男性にも責任を持たせる事が出来るコンドームなどの他の避妊法で妊娠した場合と異なり、その責任は100%女性の責任にされる
重い副作用が出た場合でも、医師は3ヵ月毎にきちんと受診するなど、またピルには何等かの副作用が必ず出ることを百も承知のうえで、こう言うだろう。「あれほど、必ず3ヶ月毎に健診を受けるように言ったのにこなかった。ピルが悪いのではない。」

 女性は女という生物学的な性を持つためにさまざまな制約を持ってきました。まともな避妊法が取られるようになって、まだ1世紀たっていません。それまで、女性の一生の多くは妊娠・出産・授乳・育児の繰り返しでした。コンドームの開発は女性を生物学的な性の制約から大きく解放しました。このコンドームについても、この国では強硬な反対論があったのです。
 コンドームができてからも、突然の妊娠の恐怖から私たちは自由になったわけではありません。いつも妊娠の恐怖と向き合ってきました。それは女性だけが産む性だからです。望まない妊娠で傷つくのは女性ではないでしょうか。毎年多くの女性が傷ついています。まず、この現実が先にあります。このような傷つき方をするのはイヤだ!という思いから、ピルを選択する女性がいます。なぜこれが「女性を解放するどころか傷つけ束縛する」ことになるのでしょう。「女性だけが」というのが束縛であるというのであれば、私たちは産まれたときからすでにその束縛の中にいます。ピルはその束縛の中の最大の束縛である妊娠という束縛から自由になる道具です。ピルを飲まないことで得られる自由とは、何からの自由なのでしょうか。
 女性が産む性であるための束縛は妊娠だけではありません。周期的な体の変調からも自由ではありません。生理痛の苦しみから自由になることが、なぜ女性を束縛するものなのでしょうか。
 女性であるために自由であるためのコストを負わされることは、不平等といわねばなりません。不平等であるから女性を束縛するものということにはなりません。不平等は男性にも負担と責任を共にになってもらうことで解決する問題です。女性だけが背負う不平等を解消するように、保険診療の対象化など前向きに考えてくれたらなあと思います。

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ピルの真実は報道されていない
ピルの真実はなぜ報道されないのですか????
ピルの真実はなぜ報道されないのか?

製薬メーカーはピルによって
世界的には年間何兆円もの売り上げを記録している。
仮に日本でピルが使われるとして、600万の女性が服用すると
年間の売り上げ額は約3000億円程度に達すると思われる。
産婦人科医師はピル処方時の健診料や薬剤料の利益はもとより、
多くの健康女性の3ヵ月毎の定期受診は圧倒的な増患対策になりその健診で
ひっかかる一般の疾患を保険診療することによって大変うるおうのである
そのため、ピルの作用にには受精卵の着床阻害作用もあるという
研究者なら誰でも知っている事すら売り上げが落ちる事を恐れメーカーも
産婦人科医も積極的に公表しないのである。
解禁するか審議中の日本においては、米国では常識の服用をしていても5%
が妊娠するという事実を全く報道せず、0、1%という
ありもしない数字を報道する情報操作もおこなわれているのである。
今、非常に重要な問題となっている環境ホルモン作用についても、ピルの成分は
作用時間も短く分解した自然の女性ホルモンとは異なる化学物質である
人工合成ホルモンだからこそ問題になっているにも関わらず、それを隠蔽し
全ての女性は女性ホルモンを排出しているのだから今さら問題ないという
とんでもない非科学的な意見すらまかり通っているのである。

 日本のピルについての報道は、賛否両論主義であると私は感じています。
賛否両論併記の報道が果たして中立的な報道であるかどうかについては、疑問のあるところです。
ここにXXXという新しい薬が開発されたとします。開発者のAさんは、「XXXを飲めば誰でも10歳若返ることができる」と言いました。これに対してBさんがコメントして「XXXを飲めば10人に1人は副作用で即死する」と言ったとします。AさんとBさんのコメントを並列させて報道するとどうなるでしょう。だれもXXXを飲みたいという人はいないでしょう。公平な報道のようで、結果的にはBさんに偏した報道になっているのです。ピルの報道についても同じようなことがいえます。副作用の報道はそれが真実であるないに関わらず、大きなインパクトを持ちます。多くの女性が副作用をおそれてピルの服用を躊躇していることを見れば、ピルに関する報道がどちらに偏した報道であったかわかるでしょう。
私はむしろなぜかくも「公平」な報道がなされるのかに、疑問を感じます。

 今ではどこの薬局でも売られている妊娠検査薬。この妊娠検査薬が発売されたのは、平成4年7月のことです。その市場規模は60億円にも達するといわれています。
発売以来8年が経過した今、妊娠検査薬が女性の健康を損なう可能性があるなど誰も考えていないでしょう。それどころか、妊娠の早期発見は女性の健康にとって大いに役立ってきました。成人女性における中期中絶の減少に妊娠検査薬は貢献したといえます。また、妊娠の不安に悶々とした時間を費やしてきた女性が、より早くその不安から解放されるという心理的効果にも大きなものがありました。
 女性にとって妊娠検査薬は、解禁されて当然の薬でした。しかし、妊娠検査薬はすんなりと認可・承認されたわけではありません。「セルフケア領域における検査薬に関する検討会」は、平成3年6月にやっと認める方向を打ち出しました。同検討会の内外には反対論も根強かったことを受け、いくつかの条件を付けてやっととりまとめられた結論でした。
 妊娠検査薬の発売反対論を思い出してみましょう。反対論の最大の論拠は、妊娠が見過ごされることにより女性の健康が損なわれる可能性があるというものでした。その可能性は誰も否定できません。しかし、低い確率で起きるかもしれないそのデメリットと多くの女性に期待できるメリットを比較すれば、いかに無理のある議論か明らかなことのように思われます。
このような理屈にならない反対論がなぜまかり通っていたのでしょうか。その答えは明白です。検査薬の市販は産婦人科医の収入減に直結する恐れがあったからです。だから、「セルフケア領域における検査薬に関する検討会」の結論には、「検査薬が専門的診断に置き換わるものではない」ことを明記し、検査薬の結果如何にかかわらず医師の診断を受けるようにさせたのです。
女性が受けるメリットに目をつぶり、利益擁護のために妊娠検査薬に反対していた人たちがいたことを、私は忘れません。その後、検査薬反対論者たちの中で「反対は間違いだった」と表明した方は一人もいません。妊娠検査薬は女性の健康被害をもたらすなど、今となってはいえないのでしょう。
 妊娠検査薬発売前後のマスコミ報道は、例によって両論併記でした。便利なものかもしれないがとしつつ、確実なものではないので目安程度に考え必ず医師の診察を受けるように。これが大方の書き方でした。確実でなく病院の検査を受けなければならないのなら、わざわざ市販の検査薬を使う必要はないということになります。両論併記のようで、実は反対論に与した書き方であったわけです。
 上に書いた図式は、そのままピルについて当てはまる図式のように思えてなりません。デメリットを強調し、メリットのあるものを使わせないようにしているわけです。マスコミ報道もまた、同じ役目を果たしています。
 使わせまいとする圧力をはねのけて、妊娠検査薬は広まっていきました。実際に使用した女性に支持されたからです。ピルも多少時間はかかっても、女性の支持で広まっていくでしょう。

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ピルとのつきあい方(表紙)
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