なぜピルで避妊できるか?
ピル関連用語解説

 

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ピルのブランドについてはこちら 
 あ行 アンドロゲン 1相性ピル インプラント エストロゲン エチニールエストラジオール 黄体ホルモン 黄体ホルモン剤 OCPs
 か行 ガイドライン 偽薬 休薬 緊急避妊 緊急避妊法の適正使用に関する指針 経口避妊薬 月経移動  高用量ピル 混合ピル
 さ行 3相性ピル ジエノゲスト 子宮頸管粘液 子宮内膜 実薬 消退出血 14日ルール すり抜け排卵 生理痛 生理日 相互作用
 た行 第1世代ピル 多段階ピル 多相性ピル 食べ合わせ 治療目的利用 膣リング 中用量ピル 超低用量ピル 超7日ルール 低用量ピル 低用量経口避妊薬の使用に関するガイドライン デソゲストレル 銅付加IUD 飛ばし飲み ドロスピレノン
 な行 7日ルール 21錠タイプ・28錠タイプ 2相性ピル 飲み合わせ 飲み忘れ ノルエチステロン 
 は行 パターナリズム パッチ 避妊効能 ピルの解禁 ピル村 副作用 副効果 不正出血 プロゲステロン プロゲストーゲンプロゲスチン プロチョイス プロライフ ホルモン避妊法 ホルモン付加IUD 
 ま行 ミニピル 
 や行 ヤッペ法 用量 
 ら行
わ行
卵胞ホルモン リプロヘルス レボノルゲストレル レボノルゲストレル法


ホルモン避妊法
(hormonal contraception)

ほるもんひにんほう
黄体ホルモンを含む薬剤には、排卵抑制・輸卵作用の抑制・子宮頸管粘液の分泌・子宮内膜増殖抑制作用があります。これらの作用の全て、あるいは一部で、妊娠を防ぐ避妊法をホルモン避妊法と言います。
ホルモン避妊法には経口剤による方法(ピル)と非経口剤による方法(注射・インプラント・ホルモン付加IUD・膣リング・経皮パッチ)があります。

黄体ホルモン
(progesterone)

プロゲステロン、英プロジェステロン。
おうたいほるもん
黄体ホルモンは排卵後の卵巣(黄体)から分泌されるホルモンです。
また、副腎皮質も少量の黄体ホルモンを分泌します。
黄体ホルモンは妊娠を維持するのに必要なホルモンです。
黄体ホルモンが分泌されていると、さらに排卵は起きません。

黄体ホルモン剤
(progestogen/progestin)

プロゲストーゲン、英プロジェストゲン/プロゲスチン、英プロジェスチン。
おうたいほるもんざい。
黄体ホルモンと同様の作用をもつ薬剤を黄体ホルモン剤と言います。
これまでに開発され製品化された黄体ホルモン剤は、約30種類に上ります。
現在その中の8種類ほどが、ピルなどに使用されています。
黄体ホルモンの種類とエストロゲンの用量の組み合わせで、
ピルの様々なブランドできています。

卵胞ホルモン
(estrogen,oestrogen)

エストロゲン、英エストロジェン
えすとろげんざい
主として卵巣から分泌される女性ホルモンです。
生体内では、エストロンestrone (E1)、エストラジオールestradiol (E2)、エストリオールestriol (E3)、エステトロール(E4) の4つの形があります。

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卵胞ホルモン剤
(estrogen,oestrogen)

エストロゲン、英エストロジェン。
えすとろげん
卵胞ホルモンと同様の作用をもつ薬剤を卵胞ホルモン剤と言います。
もっともポピュラーな卵胞ホルモン剤は、エチニールエストラジオール ethinylestradiol(EE)です。卵胞ホルモン剤は体内で代謝されると、天然ホルモンと同じになるので、卵胞ホルモン剤と卵胞ホルモンを区別せずに、しばしば卵胞ホルモン(エストロゲン)と言われます。

アンドロゲン
(androgen)

アンドロゲン、英アンドロジェン
あんどろげん
男性ホルモンで、エストロゲンにより作用が押さえられます。黄体ホルモンと構造が似ており、未成熟な卵巣では黄体で生成されることがあります。また、黄体ホルモン剤には、アンドロゲン作用を示すものがあります。

経口避妊薬
(oral contraceptive pill、OCPs)

けいこうひにんやく
混合ピルとミニピルを総称して、経口避妊薬と言います。
英語で経口避妊薬をthe pill(あの薬)ということがあり、
日本語でもピルは経口避妊薬を意味します。
なお、日本の一部の医療関係者がOCという語を使用することがありますが、
一般に英語でOCがピルを意味することはありません。

混合ピル
(combined oral contraceptive pill、COCPs)

こんごうぴる
黄体ホルモンとエストロゲンの合剤のピルを混合ピルと言います。
たんにピルという場合は、混合ピルを指します。
含まれているエストロゲンの量で、高用量ピル・中用量ピル・低用量ピル・超低用量ピルに分かれます。

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ミニピル
(progestogen-only pills、POPs)

みにぴる
エストロゲンを含まない黄体ホルモン剤だけのピルです。
厳格な服用規律が求められますが、
副作用が少ないなどの特徴があります。
授乳中も服用でき、また年齢の高い女性や長期間の服用にも適しています。

ピルの解禁
(approval of the oral contraceptive)
ぴるのかいきん
経口避妊薬は1950年代に開発され、1960年にアメリカFDAによって認可されました。
日本では治療薬としては認可されましたが、避妊薬としてはずっと認可されませんでした。
日本で避妊薬として低用量ピルが認可発売されたのは1999年です。
1999年のピル解禁の意味は避妊効能の認可であり、
ピルの低用量化ではありません。

用量
(Dose)
ようりょう
用いられる薬剤の量。通常は重量。
用量は必ずしも薬の強さと一致しない。
例えば、ノルゲストレルは活性体のレボノルゲストレルを1/2量含有するので、ノルゲストレルの用量2とレボノルゲストレルの用量1が同じ強さとなる。
なお、容量は誤用。

低用量ピル
(Low Dose Birth Control Pills)
ていようりょうぴる
エストロゲンの用量が50ミリグラム未満の混合ピル。
一般的な経口避妊薬は低用量ピルとなっている。

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超低用量ピル
(Ultra Low Dose Birth Control Pills)
ちょうていようりょうぴる
低用量ピルの主力製品はエストロゲン用量が30-40ミリグラムであったのに対して、さらに低用量化し20ミリグラムとした製品を超低用量ピルという。

中用量ピル(Middle Dose Birth Control Pills)
高用量ピル(High Dose Birth Control Pills)
ちゅうようりょうぴる
こうようりょうぴる
開発当初の経口避妊薬はエストロゲン量が100ミリグラムであった。
副作用が強かったので、エストロゲン量50ミリグラムの経口避妊薬が開発された。
日本では避妊効能が認可されなかったので、もっぱら治療用に使用された。なお、諸外国では中用量ピルも高用量ピルも、効能は避妊である。中用量ピルを治療用のピルとするのは、日本独特。

1相性ピル
(monophasic pill)
いっそうせいぴる
全ての実薬が同じ成分・同じ用量のピル。

多相性ピル
(multiphasic pill)
たそうせいぴる
異なる用量の実薬からなるピルです。多段階ピルとも言います。
そのほとんどは、周期の後半に黄体ホルモン量を多くしています。
一部の製薬メーカーや医師から基礎体温が変化するとの情報が流されましたが、デマです。

2相性ピル
(2 phasic pill)
にそうせいぴる
実薬の成分用量がが前半と後半で異なるピルです。

3相性ピル
(3 phasic pill)
さんそうせいぴる
実薬の成分用量が3つの期に別れているピルです。2種類の錠剤が3つの時期に別れているピルも、3相性ピルに分類されます。

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21錠タイプ・28錠タイプ (21active pills type, ED type)
21じょうタイプ・28じょうたいぷ


21錠タイプは実薬21錠が1シートにパッキングされており、
7日間休薬します。
28錠タイプは21錠の実薬と7錠の偽薬からなり、偽薬服用中が休薬期間です。7錠の偽薬は次シートの飲み始めを忘れないためで、ホルモン成分は含まれていません。
28錠タイプの例外はヤーズやQlairaなどで、24〜26錠の実薬と4〜2錠の偽薬からできています。

休薬
(hormones free interval)
きゅうやく
実薬21錠を服用した後の実薬を服用しない7日間。
28錠タイプでは22-28錠目服用中が休薬となります。
なお、ヤーズやQlairaなど休薬期間が7日よりも短いピルがあります。

実薬
(hormonal tablet)

じつやく
21錠(ヤーズは 24錠)のホルモンを含んだ錠剤。

偽薬
(placebo, dummy pill)
ぎやく
28錠タイプのピルで休薬期間中に服用するホルモンを含まない錠剤。

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消退出血
(withdrawal bleeding)

しょうたいしゅっけつ
休薬期間に見られる月経のような出血のことです。
排卵を伴わない出血なので、このようにいわれます。
なお、消退出血はwithdrawal bleeding(ホルモンレベルが引っ込むことによる出血)の訳語です。緊急避妊の1週間ほど後までに見られる出血も、消退出血と言います。

不正出血
(abnormal vaginal bleeding)
ふせいしゅっけつ
実薬服用中の出血を言います。
ピルの服用をはじめたころには、比較的よくあるトラブルです。

第1世代ピル
(the first generation contraceptives)
だいいちせだいぴる
第1世代の黄体ホルモン剤を用いたピル。
norethindrone, norethynodrel, norethindrone acetate, ethynodiol diacetate
などが第1世代黄体ホルモン剤ですが、
ノルエチステロン(NET)が代表的です。
現在発売されているピルの中で、オーソM・ルナベル・オーソ777・シンフェーズ・ソフィアC・ソフィアA・ルアンテンが該当します。

第2世代ピル
(the second generation contraceptives)
だいにせだいぴる
第2世代の黄体ホルモン剤を用いたピル。
levonorgestrel, norethisterone,norgestrel
などが第2世代黄体ホルモン剤ですが、
レボノルゲストレル(LNG)が代表的です。
現在発売されているピルの中で、トリキュラー・アンジュ・ブラノバールが該当します。
緊急避妊薬ノルレボやミレーナに使用されている黄体ホルモン剤もLNGです。

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第3世代ピル
(the third generation contraceptives)
だいさんせだいぴる
第3世代の黄体ホルモン剤を用いたピル。
desogestrel, gestodene, norgestimate,
などが第3世代黄体ホルモン剤です。
現在発売されているピルの中で、デソゲストレルを使用したマーベロン・ファボワールが該当します。

第4世代ピル
(the fourth generation contraceptives)
だいよんせだいぴる
第4世代の黄体ホルモン剤を用いたピル。
dienogest, drospirenone, nestorone, nomegestrol acetate, trimegestone
などが第4世代黄体ホルモン剤です。
現在発売されているピルの中で、ドロスピレノンを使用したヤーズとがジエノゲストを使用したディナゲストが該当します。

ディナゲスト錠
(dinagest tab)

でぃなげすとじょう
第4世代黄体ホルモン剤ジエノゲスト製剤。
ジエノゲストはアンドロゲン作用をなくした新しいプロゲスチンです。
日本では治療薬として認可されていますが、海外にはジエノゲストを用いた混合ピルがあります。

副作用
(side effects)

ふくさよう
ピルの副作用は、@ある種疾病のリスクを増大させる、A自覚症状として現れる好ましくない身体的・精神的変化に大別されます。
@の中で最も注目されてきたのが血栓症リスクの増加です。
Aには不正出血や体重増加、抑鬱などがあります。
その程度や頻度について知ることが大切です。

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副効果
(health benefits)

ふくこうか
ピルの副効果は、@ある種疾病のリスクを低減させる、A自覚症状として現れる好ましい身体的・精神的変化に大別されます。
副効果に相当する英語はhealth benefits(健康上の利益)です。
ある種疾病のリスクを低下させたり、生理痛を低減させたりする作用が副効果(健康上の利益)です。

治療目的利用(non-contraceptive uses)
ちりょうもくてきりよう
health benefits(健康上の利益)を副効果と考えるのは日本独特の考えです。
副効果と捉える発想の延長線上に治療目的利用という考えが生まれました。
治療目的利用は英語では、Non-contraceptive uses(非避妊目的利用)であり、治療目的利用よりも広い概念です。

子宮頸管粘液
(cervical mucus)

しきゅうけいかんねんえき
子宮頸菅は膣と接続する子宮の下部です。
黄体期やピル服用中は子宮頸菅から粘液が分泌され、精子の進入を防ぎます。

子宮内膜
(uterine mucous membrane
)

しきゅうないまく
子宮体部の内側は特殊な細胞でできており、
エストロゲンとプロゲステロンの影響を受けて、
受精卵が着床しやすいように変化します。

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緊急避妊
(emergency contraception)
きんきゅうひにん
無避妊またはコンドームの破損など無防備な性交渉が行われた後に妊娠リスクを下げるために取られる措置。
薬剤を服用する方法と銅付加IUDのを用いる方法がある。
詳しくは「400万人の緊急避妊法」参照。

ヤッペ法
(Yuzpe Regimen)

やっぺほう
カナダの医師ヤッペの提唱した緊急避妊法で、一定量の避妊ピルを12時間間隔で2回服用する緊急避妊の方法。
詳しくは「400万人の緊急避妊法」参照。

レボノルゲストレル法
(levonorgestrel regimen)

れぼのるげすとれるほう
緊急避妊に混合ピルではなく、黄体ホルモン剤であるレボノルゲストレル(LNG)を用いる方法。日本ではノルレボを用いる。
詳しくは「400万人の緊急避妊法」参照。

飲み忘れ
(missed pill)
のみわすれ
服用定時にピルの服用ができなかった情況。
飲み忘れた時期や情況に応じて、避妊効果を維持する対応が必要です。
詳しくは「図説ピルの飲み忘れ」参照。

飛ばし飲み
(skipped pill)

とばしのみ
ピルの飲み忘れに対応せずに通常の服用を継続した状態。
その状態が繰り返されることをまだら飲みといいます。
飛ばし飲みは、当サイトの翻訳。

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ガイドライン
(Japanese guideline for OCP use,Japanese guideline for emergency contraception)
がいどらいん
1999年、日本産科婦人科学会編「低用量経口避妊薬の使用に関するガイドライン」が作成され、2005年12月に改訂版が作成されました。
また、2011年2月には同学会編「緊急避妊法の適正使用に関する指針」が作成されました。
これらの文書は学会編となっていますが、厚労省の意向を受けて作成されたものであり、厚労省の政策意志を反映した内容となっています。

月経移動
(move menstrual cycle)

げっけいいどう
ピルにより生理の時期を早めたり遅らせたりすること。

7日ルール・14日ルール
(7 day rule, 14 day rule)

ななにちるーる・じょうよんにちるーる
連続服用の14日目には、7日間の休薬期間中に排卵することはないレベルに達するという法則。また、連続服用の7日目には、すり抜け排卵の起きない状態になるという学説。本来の意味をやや逸脱して「7日ルール」のように使用される例も見られる。なお、詳しくは「図説ピルの飲み忘れ」参照。

超7日ルール
(ultra 7 day rule)

ちょうななにちるーる
WHOは開発途上国のピルによる避妊失敗率の低下を目指して、
単純な飲み忘れ対応策を策定しました。
この飲み忘れ対応では、休薬期間が9日となっても排卵・妊娠のリスクは無視できるとしました。
7日ルールの逸脱は欧米の専門家による議論を引き起こしました。
なお、日本の2005年ガイドラインはWHOの基準を参考として示しています。

相互作用
(drug interactions)

そうごさよう
ピルと他の薬品を同時に服用(あるいは食品を同時に飲食)した際、
ピルの効果が影響を受け、あるいは同時に服用した薬品が影響を受けることをいいます。

すり抜け排卵
(break-through ovulation)

すりぬけはいらん
ピルの服用中に生じる排卵。ピルは排卵を抑制しますが、その抑制をすり抜けて起きる排卵という意味です。飲み忘れや相互作用のある薬剤などの服用は、すり抜け排卵を誘発します。。

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ピル村
(pill regimen band)

ぴるむら
ピルが避妊目的に使用されるのを抑制し、治療目的使用の普及を目指す官・学・業・民の関係者。
ピルの避妊効果向上には無関心(=コンドームの推奨に熱心)、副効果の強調、ノルレボ礼賛などの特徴があります。

プロライフ
(pro-life)

ぷろらいふ
生命の起源を受精卵であるとし、受精卵・胎児の生命を尊重するとする考え。特にピルをはじめとするホルモン避妊法と中絶に反対します。
古典的プロライフ派は、リズム法以外の避妊に反対する人々が中核となっています。
一方、プロライフ派影響下の隠れプロライフ派の活動も活発です。彼らは副作用問題・環境ホルモン問題・女性の一方的負担問題・STD問題・性の乱れ問題・治療効能問題など、一般受けのする主張と絡めて、効果的な避妊法の普及に反対します。

プロチョイス
(pro-choice)

ぷろちょいす
プロライフに対する言葉で、プロチョイスは妊娠・出産・避妊は女性が自己決定できる権利(リプロヘルスライト)であると考えます。

パターナリズム
(paternalism)

ぱたーなりずむ
上位あるいは強い立場にある者が、下位または弱い立場にある者に対して、本人の利益になるように、本人の意志を無視しあるいは本人の意思に干渉し、本人の行動を指示すること、またはそれを正当化する考えをいいます。
避妊はパターナリズムになじまない領域です。

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