避妊薬ピルの副作用と副効果
ピルの服用と癌のリスク(1)

 

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癌による死亡率


WHOの付属機関である国際ガン研究機関(IARC)は、発ガン性のある物質等のリストを発表しています。
このリストの中には、混合経口避妊薬が含まれています。
そして、「子宮体ガンと卵巣ガンから守るとの確実なエビデンスもある」と注記されています。
http://monographs.iarc.fr/ENG/Classification/ClassificationsGroupOrder.pdf
IARCのこのような評価は、ピルに対する疑念の根拠になっています。
もっとも、IARCのリストについては毀誉褒貶のあるところです。
それはそれで一つの見解として受け止める必要がありますが、
50年の使用経験に基づくデータを検証する方が有意義でしょう。
ピルと癌の関係を調査した研究が存在します。
しかし、同じデータを使用した研究でも、
結論が異なっていたりします。
当サイトはピルの危険性を警告するサイトでもありませんし、
メーカーの息がかかったサイトでもありません。
ユーザーの視点からメリットとデメリット、注意点などをお伝えするサイトです。
その当サイトの結論を先に書くと、
ピルユーザーには恐れるようなリスクはないが、
予防薬といえるほどのメリットもない、
ということになります。
以下、順次見ていくことにします。
まず最初に検討するのは、癌による死亡率です。

 10万人中死亡率
 − ピル服用経験なし ピル服用経験あり  相対リスク(95%CI) 
 全癌  194.55   165.45  0.85(0.78-0.93)
 大腸/直腸  20.05  12.41   0.62(0.46-0.83)
 胆嚢/肝臓  3.12   2.03  0.65(0.30-1.39)
 肺  26.08  31.70   1.22(0.96-1.53)
 黒色腫  2.67  1.95  0.73(0.33-1.61)
 乳  43.91  39.41   0.90(0.74-1.08)
 子宮頸部  4.02  5.38  1.34(0.74-2.44)
 子宮体部  4.47  1.94  0.43(0.21-0.88)
 卵巣  18.04  9.47  0.53(0.38-0.72)
 主要婦人科癌  26.51  16.80  0.63(0.49-0.82)
 中枢神経系/下垂体  4.47  3.74  0.84(0.47-1.50)
 部位不明 20.50   18.02 0.88(0.67-1.15) 
 その他  47.19  39.39  0.83(0.70-1.00)

上の表を見ていただくと、肺ガンと子宮頸ガンでピルユーザーのリスクが1.00以上となっています。
つまり、ピルユーザーの方が死亡率が高くなっています。
しかし、95%CIは1を跨いでおり、統計的に有意とは言えません。
全癌で見ると、ガンによる死亡率はピルユーザーの方が低くなっています。
ピルに何らかの発ガン性があるなら、このような結果にはならないはずです。
ピルユーザーがガンになりやすいということは、
まずありえません。
IARCリストには経口避妊薬が含まれていますが、
通常の服用では発ガン性はないと考えてよいでしょう。
(ほとんどの物質は大量・長期の曝露で発ガン性を示します)

一方、ピルユーザーの方が死亡率の低くなるガンで、
統計的に有意なものを太字で示しました。
このデータは、ピルユーザーの子宮体ガンや卵巣ガンの死亡率が、
約1/2に減少することを示しています。
単純に考えれば、
「ピルはガンを予防する」
ということになります。
ただ問題はそれがどの程度なのか、です。





癌による死亡率
ピルの服用による卵巣癌リスクの低下
ピルの服用による子宮体癌リスクの低下
ピルの服用による大腸癌・直腸癌リスクの低下
ピルの服用による乳がんリスクへの影響
ピルの服用による子宮頸癌リスクの増加
髄膜腫(片頭痛の症状)について注意!!


循環器・消化器・肝臓疾患による死亡率



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